今回のユリイカは荒木飛呂彦先生の特集です。ジョジョの奇妙な冒険はスゴイ漫画で大好きです。どうしてこれほどまでみんなに人気があるんでしょう。


ジョジョは1987年にはじまりました。小生12歳。小六ぐらいでしょうか。20年間続いているマンガになります。荒木先生は映画のゴッドファーザーが好きで、何代も続く巨編をつくりたいと思って三部まで構想を練っておられたそうです。
「何部のジョジョが好き?」とか、みんなこだわりをもっています。みんなが語るジョジョの魅力は「セリフがかっこいい!」「ワムウのポーズ!」「イギーの戦い方!」など言い出したら止まらないほどいろいろあると思うんですが、この本の対談を読んで確信したことがひとつあります。
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ジョジョの魅力は「三部から登場する、スタンド能力」にあると思うのです。ここからは小生の想像です。最大のターニングポイントは波紋からスタンドに変化したことでしょう。これには時代背景が色濃く影響していると思います。
80年代の少年ジャンプというのはキン肉マンとかドラゴンボールとかに代表されるように、パワーとパワーのぶつかり合いのような格闘マンガが主流だったのに比べてジョジョはすごく地味に知略で戦うタイプのマンガなのでした。
ドラゴンボールもキン肉マンもほかのマンガでもたびたび起きる現象なんですが、どこかでパワーバランスのインフレ現象みたいなものが起きるんです。
ドラゴンボールでいうと強い敵が現れて主人公は死にかけて必死で修行してやっつける。それを繰り返すうちに強くなって、主人公は地球人ではなく、サイヤ人だった、となります。いっしょに修行に励んだ仲間が足手まといになるほど強くなります。
ナルトは身体の中に九尾という化け物を飼っていたとか、ルフィーも悪魔の実を食べたから、とかとにかくほかのキャラクターと比べてめちゃくちゃ強い理由づけがなされるんです。その結果、いっしょに戦ってきた仲間がだんだん足手まといになる場面がでてきます。
ところが荒木先生のスタンドの能力には、その少し無茶なルールがほとんどないのです。
弱いと思っていたキャラクターが活きてくる。
つまりストーリーの深みが出る上に、スタンド能力はマンガの中のパワーバランスを保つことがきできる。ジャンプ黄金時代の勝利の方程式と違う技法で生み出した、荒木先生のマンガ技術にオススメマンガの太鼓判です。